ミュージアムに9点のティファニーランプが登場 ~花モチーフの作品が多数!ガーデンの花とともに楽しんで♪~
ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデンでは、この春新たに、ティファニーミュージアムおよびミュージアム別館「ランプミュージアムカフェ」に9点のティファニーランプを展示いたしました。
新しい展示作品は、幾何学模様をデザインしたランプのほか、多くは植物がモチーフになっており、「ルドベキア」「モクレン」「マグノリア」など、季節によってはフラワーガーデンに咲く花とともに楽しめる作品もあります。
【アザレア】 Azalea
アザレアは、19世紀初頭にベルギーを中心としたヨーロッパで、室内観賞用の鉢物として改良された常緑性ツツジの総称。L.C.ティファニーが暮らしたローレルトン・ホールの庭にも咲いていました。
【エンパイアジュエル】 Empire jewel
このデザインは、2000枚を超える小さなガラスパーツによって成り立っています。パーツの1枚1枚を板ガラスから切り出し、全てにコパー(銅)テープを巻き、型に沿ってはんだづけをする緻密な工程に、ステンドグラス職人の技が光ります。
【ルドベキア】 Black-eyed susan
黄色の細長い花弁が、ひらひらと軽やかにデザインされています。花弁の先は明るい黄色ですが、芯に近づくにつれて茶色がかった濃い黄色に自然なグラデーションになるよう、ガラスの色や配置が工夫されているのがわかります。
【ロシアン】 Russian
1800枚ものガラスパーツを、はんだでつなぎ合わせた繊細なデザイン。ランプが作られた20世紀初頭のロシアは、帝政から社会主義への過渡期にありました。1917年のロシア革命に至る激動の大国を、ティファニーも注視していたことでしょう。
【ナスタチウム】 Nasturtium
背景にフラクチャーガラス(Fracture glass/表面に不規則な形の薄いガラス・ウェハーが溶着されたガラス)を使って複合的な色合いを表現しています。手吹きで作られたガラスなので、模様の出方は千差万別です。
【ポインセチア】 Poinsettia
3つのポインセチアを三角形のように配したモチーフを8面つなげたデザインです。印象的な赤と、それを際立たせる背景の色、そして均整の取れたデザインが魅力的なランプです。
【マグノリア】 Magnolia
うねるようなドレイプリー・ガラス (drapery glass)で、モクレンの花弁の自然な粗さを巧みに表現しています。溶けた状態のガラスにローラーをあてて大きな波を作り、全体を折ったり、しわを作ったりして生み出されたガラスです。
【パンジー】 Pansy
パンジーの名前は、フランス語のpensée(思考、思想)に由来し、少しうつむきがちに咲く花が、物思いにふける人の顔に似ていることから名づけられました。ティファニースタジオのクララ・ドリスコルによるデザインと考えられます。
【フルール・ド・リス】 Fleur-de-lis
フルール・ド・リスは、アヤメ(アイリス)の花を様式化した意匠でフランス王室の紋章として知られています。宗教的には、聖母マリアや大天使ミカエルの象徴ともされ、その高貴さから多くの人々に愛されるモチーフとなっています。
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